検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 64 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Application of analytical wall functions to CFD analysis of condensation flow

相馬 秀; 石垣 将宏*; 安部 諭; 柴本 泰照

Nuclear Engineering and Design, 416, p.112754_1 - 112754_18, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

The wall function (WF) enables analyzing condensation flow in a nuclear reactor containment vessel with reasonable computational costs. However, conventional wall treatments rely on the logarithmic laws for velocity, temperature, and concentration, limiting applicability. In this paper, we applied the analytical wall function approach to the condensation flow analysis of steam/air mixtures. This approach features the analytical integration of transport equations considering the buoyancy, the material property change, and the convective terms. We conducted CFD analysis with the analytical wall function models for the forced, mixed, and natural convection and confirmed good prediction, especially when the log law does not hold.

論文

Boundary layer measurements for validating CFD condensation model and analysis based on heat and mass transfer analogy in laminar flow condition

相馬 秀; 石垣 将宏*; 安部 諭; 柴本 泰照

Nuclear Engineering and Technology, 10 Pages, 2024/00

When analyzing containment thermal-hydraulics, computational fluid dynamics (CFD) is a powerful tool because multi-dimensional and local analysis is required for some accident scenarios. According to the previous study, neglecting steam bulk condensation in the CFD analysis leads to a significant error in boundary layer profiles. Validating the condensation model requires the experimental data near the condensing surface, however, available boundary layer data is quite limited. It is also important to confirm whether the heat and mass transfer analogy (HMTA) is still valid in the presence of bulk condensation. In this study, the boundary layer measurements on the vertical condensing surface in the presence of air were performed with the rectangular channel facility WINCS, which was designed to measure the velocity, temperature, and concentration boundary layers. We set the laminar flow condition and varied the Richardson number (1.0-23) and the steam volume fraction (0.35-0.57). The experimental results were used to validate CFD analysis and HMTA models. For the former, we implemented a bulk condensation model assuming local thermal equilibrium into the CFD code and confirmed its validity. For the latter, we validated the HMTA-based correlations, confirming that the mixed convection correlation reasonably predicted the sum of wall and bulk condensation rates.

論文

Recent progress in QCD condensate evaluations and sum rules

Gubler, P.; 佐藤 大輔*

Progress in Particle and Nuclear Physics, 106, p.1 - 67, 2019/05

AA2019-0104.pdf:1.35MB

 被引用回数:62 パーセンタイル:91.94(Physics, Nuclear)

QCD和則及び高温・高密度におけるハドロンの研究の最近の進展をレビューする。特に、格子QCD・カイラル摂動論・実験的測定などにより近年大きく進展したQCD凝縮について詳しく議論する。さらに、QCD和則の新しい解析手法も紹介し、古典的な方法と比較する。また、高温・高密度におけるハドロンの性質変化の研究や最近導出された有限温度に応用可能の厳密な和則についてもレビューする。

論文

放射性物質移行挙動

日高 昭秀

エネルギーレビュー, 35(9), p.20 - 24, 2015/09

原子炉が運転されると、核燃料物質であるウランやプルトニウムなどが核分裂して核分裂生成物が燃料棒中に蓄積される。炉心が溶融するようなシビアアクシデント時には、核分裂生成物を含む放射性物質が燃料から多量に放出され、原子炉冷却系内や格納容器内を移行し、格納容器が損傷または隔離機能が損なわれた場合には大気中へ放出される。放射性物質は、その間、壁などへの凝縮、重力沈降のような自然現象または格納容器スプレイのような工学的安全設備によって除去される。以上のような様々な過程を経て、環境中に放出される放射性物質の種類と量、放出のタイミングをソースタームと呼ぶ。放射性物質の移行・沈着挙動は、機構論的には、ガス状の放射性物質の付着/蒸発、エアロゾル状の放射性物質の沈着、エアロゾルの成長、工学的安全設備による放射性物質の除去に分類できる。本報では、シビアアクシデント時の放射性物質の移行・沈着挙動について概説する。

報告書

深冷水素蒸留装置用スパイラルフィン形状凝縮器の考案

岩井 保則; 山西 敏彦; 西 正孝

JAERI-Tech 2005-045, 38 Pages, 2005/08

JAERI-Tech-2005-045.pdf:2.1MB

核融合炉の水素同位体分離に用いられる深冷蒸留塔では、水素を液化させるヘリウム冷媒配管を、凝縮器外周に巻き付ける構造が採用されている。冷媒配管にトリチウムが混入する可能性を確実に除外するためこの構造が採用されているが、凝縮器に広い外表面積が必要なことから、凝縮器そのものが大型化する問題が生じる。この問題を解決するために、ヘリウム冷媒配管流路及び凝縮器内部にフィンを挿入したスパイラルフィン形状凝縮器の概念を考案した。これにより、従来型の凝縮器と比較して半分以下の大きさに縮小することが可能となった。さらに、凝縮器内部の水素同位体インベントリーを評価する簡易モデルを提案し、その妥当性を検証した。

論文

Structured mixed phase at charged kaon condensation

丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*; 谷川 知憲; 千葉 敏

Nuclear Physics A, 749, p.186c - 189c, 2005/03

K中間子凝縮の起こる高密度になると、K中間子凝縮相と通常原子核物質の混合相が現れ、ついで純粋K中間子凝縮物質へと変化する。この混合相ではバリオンと電子の2種類の独立した化学ポテンシャルの平衡を考慮する必要があるため、局所的に荷電のある「構造を持った混合相」が予測される。K中間子の自由度を含んだ相対論的平均場による密度汎関数法の手法による数値計算で、この混合相がいわゆるパスタ構造となることを確かめた。また、構造に対するクーロン遮蔽の効果を調べたところ、Maxwell構成法(局所的に非荷電な2相分離)と単純なGibbs条件(表面効果を無視した局所荷電のある2相分離)との中間的な様相を示し、この混合相の現れる領域が従来の研究によるものと異なることがわかった。

論文

Sedimentation of substitutional solute atoms in condensed matter; New type of diffusion

真下 茂

Defect and Diffusion Forum, 237-240(1), p.30 - 37, 2005/00

100万Gレベルの超重力場下では凝縮物質中で原子の沈降や非平衡な結晶化学状態が期待できる。しかしながら、生化学分野で分子や高分子の沈降が使われていながら、超重力場下の物質研究は未踏の分野として残っている。われわれは100万Gレベルの重力場を高温で発生できる装置を開発し、Bi-Sb, In-Pb, Bi-PB系などの合金系や金属間化合物で置換型溶質原子の沈降を世界ではじめて実現した。Bi-Sb系では沈降の拡散係数は化学ポテンシャルによる拡散係数に比べて20倍以上大きく見積もられた。そのメカニズムはまだ不明であるが、この凝縮物質中の置換型溶質原子の沈降は新しいタイプの拡散に位置付ることができる。本論文では超重力場下の原子の沈降の研究の最近の発展をレビューし、拡散メカニズムと応用を議論した。

論文

Field-induced magnetic order and simultaneous lattice deformation in TlCuCl$$_3$$

Vyaselev, O.*; 瀧川 仁*; Vasiliev, A.*; 大沢 明; 田中 秀数*

Physical Review Letters, 92(20), p.207202_1 - 207202_4, 2004/05

 被引用回数:37 パーセンタイル:79.57(Physics, Multidisciplinary)

ダイマースピンギャップ系TlCuCl$$_3$$において磁場中におけるCu核及びCl核のNMR測定及び熱膨張測定を行った。その結果、NMR線の分裂から磁場誘起反強磁性相転移を確認し、その相転移がわずかに不連続的であることを新しく見いだした。また、相境界を横切る際にClサイトの電場勾配の突然の変化や格子定数の大きい変化を観測し、これらの結果はこの磁気秩序が格子変形を伴っていることを意味し、この系におけるスピン-格子相関の重要性を示唆している。

論文

Depth profiles of long lived radionuclides in Chernobyl soils sampled around 10 years after the accident

天野 光; 小沼 義一*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 255(1), p.217 - 222, 2003/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:49.89(Chemistry, Analytical)

チェルノブイル事故炉周辺30km圏で採取した土壌につき、Cs-127,Sr-90、及びPu同位体の土壌中深度分布と存在形態を調べた。存在形態は、化学的分画法である選択的抽出法によった。調べた土壌は、砂質土,ピート土、及びポドゾル土である。ポドゾル土については、汚染が燃料の微細粒子であるホットパーティクルによるものと、Cs-137についていわゆる凝縮成分と呼ばれているものとについても調べた。事故後10年以上経過しているが、汚染の初期形態の如何にかかわらず調査した放射性核種の大部分は依然として表層に留まっている。一方、少量であるが下方浸透する成分も存在している。核種ごとの特徴として、ホットパーティクルから溶け出した後、各核種は主にイオン交換的に下方浸透し、土壌マトリックスと反応する。Cs-137はピート土のような有機性土壌では浸透が大きく、一方Pu同位体は腐植物質のような有機物と結合性を有する、などがわかった。

論文

Numerical study on direct-contact condensation of vapor in cold water

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 功刀 資彰*

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.421 - 428, 2002/12

 被引用回数:20 パーセンタイル:76.08(Nuclear Science & Technology)

核融合炉で真空容器内冷却材侵入事象を生じた場合の圧力上昇を低減するために、サプレッションタンクやリリーフ配管からなる圧力抑制システムが考えられている。冷却材侵入時に真空容器内に発生する蒸気はリリーフ配管を介してサプレッションタンクに送られ、タンク内に蓄積された低温水との直接接触によって凝縮する。その結果、系統内の温度が低下し圧力上昇が抑制される。蒸気凝縮に関する従来の研究は軽水炉が対象であるため、サプレッションタンクの初期圧力が大気圧よりも十分に低い核融合炉条件とは異なる。そこで、低圧下における蒸気凝縮に関する現象解明を目的として数値解析による検討を行った。本研究では温度回復法をもとに考案した水-蒸気系凝縮モデルを二相流直接解析手法に適用した。解析結果は可視実験で観察された蒸気凝縮時の気泡の消滅や流動挙動を数値的に良く再現できることがわかった。今後はモデル実験結果との定量的評価を通して相変化を含む混相流体系下での直接解析手法の開発を行う考えである。

論文

定圧下における蒸気の直接接触凝縮に関する実験と解析

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 吉田 啓之; 功刀 資彰*

第39回日本伝熱シンポジウム講演論文集(CD-ROM), 2 Pages, 2002/06

核融合炉真空容器内冷却材侵入事象時に水の沸騰蒸発によって発生する蒸気は、圧力抑制システムの構成要素であるサプレッションタンクに侵入し、タンク内部に停滞する水(初期約3kPa,25$$^{circ}C$$)と接触して凝縮する。これによって系統内の温度が低下し、圧力上昇が抑制される。したがって、圧力抑制システムの設計ではサプレッションタンクにおける凝縮効率の最適化が問題になる。本研究は、従来は実験に頼っていた凝縮効率の最適化に関して、数値解析による最適設計の可能性について検討したものである。解析では水-蒸気間の相変化挙動を、計算セルごとの液相率の変化に応じて潜熱相当分の熱量を加減することによってモデル化した。ダクト及び多孔管を用いた蒸気凝縮モデル実験で得た水槽内の気泡の流動分布の傾向を、本研究で提案した凝縮モデルを使って良く模擬できることがわかった。今後は、より定量的な評価を行う考えである。

論文

ROSA/LSTF装置を用いた将来型炉の安全系に関する研究

与能本 泰介; 大津 巌; 中村 秀夫; 近藤 昌也; Svetlov, S.*

日本機械学会第8回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集, p.215 - 220, 2002/06

日本原子力研究所では、軽水炉の安全性評価・確認のために整備した一連の研究施設を用いて、将来型原子炉の安全性解析手法や最適設計手法の高度化を目指した研究を進めている。主たる対象は、近い将来に安全審査が行われる可能性のある大型軽水炉(APWR+, ABWR-II)であるが、いわゆる革新的原子炉も検討対象に含まれている。この計画では、ROSA/LSTF装置等の大型の熱水力装置を用いて実証的な実験,現象理解や性能把握のための基礎実験,コード整備を行う。本論文では、APWR+の新型安全系やAM策の評価のために重要な自然循環について、これまでの関連する実験結果の概要をまとめ、非一様流動の把握,解析が最重要であることを述べる。また、革新的原子炉用の非常用熱交換器での凝縮現象に関し、ロシアのSPOT実験を用いた将来の相関式の評価、並び、二相流流動と伝熱の同時計測を特徴とする基礎実験についてまとめる。

論文

Condensation behavior of vapor injected into cold water under low pressure

高瀬 和之; 柴田 光彦; 小瀬 裕男*; 吉田 啓之; 功刀 資彰*

Proceedings of 10th International Symposium on Flow Visualization (ISFV-10) (CD-ROM), 10 Pages, 2002/00

原子炉異常時の圧力上昇を抑制するための安全装置としてサプレッションタンクシステムがある。原子炉本体からの高温蒸気はリリーフ配管を介してサプレッションタンク内の低温水中に侵入し、凝縮する。サプレッションタンクシステムの構成要素であるリリーフ配管形状や蒸気噴出口径などは、従来から実験で得られた知見を基に設計されてきた。そこで、本研究では、水-蒸気間の直接接触凝縮挙動を現象論的にモデル化することによって、これら構成要素を数値解析によって設計できる手法の確立を目指した。具体的には、計算セルごとの気相と液相の割合に応じて潜熱相当分の熱量を加減することによって水-蒸気間の凝縮挙動をモデル化した。モデル実験では、蒸気凝縮に伴い水槽内に発生する気泡の流動分布を高速度カメラとスリット光を用いて可視化し、得られた可視画像にPIV処理を行って流速,移動量等の定量データを求めた。実験で模擬したリリーフ配管形状は鉛直管及び多孔管の2種類である。実験で得られた気泡挙動(生成,拡散,断列,細分,消滅など)の傾向を、本提案の凝縮モデルを使って良く模擬できることがわかった。今後は、サプレッションタンク構造を模擬した大きな体系での予測計算を行い、本提案の凝縮モデルの予測性能について検証する考えである。

論文

減圧下での水蒸発と凝縮に関する実験と解析

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 秋本 肇

可視化情報学会誌, 21(Suppl.2), p.115 - 118, 2001/09

核融合炉でICE事象を生じた場合の水の沸騰蒸発挙動並びにサプレッションタンク内の蒸気凝縮挙動を実験的,解析的に調べ、次の結論を得た。(1)プラズマチャンバー内圧力の変動は真空容器の壁面温度よりも水温の変化に大きく依存する。(2)プラズマチャンバー内の最高到達圧力をTRAC-PF1コードを使って高精度に予測することが可能である。(3)3次元解析により、プラズマチャンバー及び真空容器内の水-蒸気二相流挙動の詳細を明らかにした。(4)数値予測した水噴出時の衝突噴流熱伝達率は約10,000W/m$$^{2}$$K,衝突面以外の熱伝達率は500W/m$$^{2}$$K以下である。(5)サプレッションタンク内では蒸気は水との直接接触によって気液界面が急冷されて凝縮する。予測した凝縮熱伝達率は5,000~10,000W/m$$^{2}$$Kである。(6)サプレッションタンク内では、蒸気流によって水中に形成された大きな気泡が次第に多数の微小気泡に分割され、凝縮面積の増加により凝縮は促進する。

論文

核融合炉真空容器内に侵入した水の沸騰と凝縮

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 柴田 光彦; 秋本 肇

第38回日本伝熱シンポジウム講演論文集, p.641 - 642, 2001/00

核融合実験炉ITER(International Thermonuclear Experimental Reactor)で真空容器内冷却材侵入事象ICE(Ingress of Coolant Event)が起きた場合の安全システムの妥当性を評価するために、ITER構成要素を約1/1600で模擬したICE統合試験装置を製作した。本報はICE統合試験装置で得られた試験結果、TRACコードによる二相流解析結果及び蒸気凝縮可視実験の結果について述べる。一連のICE統合試験結果はTRAC-PF1コードを使って十分予測可能であることを確認した。また、サプレッションタンク内での蒸気凝縮に関しては蒸気はリリーフ配管からジェット流で放出されて低温水と直接接触することによって凝縮し、大きな気泡が多数の微小気泡に分割されながら凝縮が促進されることが明らかになった。

論文

圧力抑制タンク内に噴出する蒸気の直接接触凝縮に関する解析

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 鈴木 貴行*; 功刀 資彰*

日本機械学会関東支部山梨講演会(2001)講演論文集, p.197 - 198, 2001/00

核融合炉真空容器内で冷却侵入事象が起きると水の沸騰蒸発により圧力は上昇する。発生した蒸気は内部に水を有し、初期に大気圧以下に減圧された圧力抑制タンクに送られる。ここで、蒸気は水との直接接触によって凝縮し、その結果系統内の温度が低下して圧力上昇が抑制される。本研究では、減圧下における蒸気の直接接触凝縮に関する現象解明を目的として、凝縮時の相変化挙動に対しMARS法を使った数値解析による予備的検討を行った。凝縮モデルは温度回復法を低圧下への適用を考慮して改良した。可視化試験結果と比較し、微細気泡の直接接触凝縮挙動をよく模擬できることがわかった。今後は凝縮促進のためにクエンチャー構造を模擬した体系下での解析を行う考えである。

論文

Ion beam as a noble tool to induce apoptosis-like cell death in roots of maie (zea. mays L.)

川合 真紀; 小林 泰彦; 平田 愛子*; 大野 豊; 渡辺 宏; 内宮 博文

Plant Biotechnology, 17(4), p.305 - 308, 2000/12

細胞が自ら死ぬ能力(プログラム細胞死)は多細胞生物が有する基本的な生命活動の一つである。植物においてもプログラムされた細胞死は形態形成、耐病性、環境ストレス抵抗性の獲得等に重要な役割を担っているが、詳細は知られていない。植物における研究の立ち遅れの原因としては、細胞死誘導システムの確立が未完成な点があげられる。本研究では、イオンビームが植物細胞に壊死(ネクローシス)とは異なった細胞死を誘引することを見いだし、これが動物のアポトーシスと類似であることを明らかにした。実験では滅菌したトウモロコシ種子を寒天培地上に播種し、3日目に20Ne8+(350MeV)を照射した。アポトーシスのマーカーとされる核DNAの断片化を検出するため、照射2日目の植物の根から全DNAを抽出した。すると、非照射サンプルから抽出したDNAは高分子量体として検出されるが、照射体では約180塩基対を単位とする梯子状の泳動像が得られた。また、電子顕微鏡を用いた観察により、照射細胞では著しいクロマチン凝縮に加え、細胞質構造の崩壊、細胞の収縮などのアポトーシスの指標とされる形態変化が観察された。本研究によって開発された細胞死誘発システムを利用することにより、植物のアポトーシスの機構解明が大きく前進することが期待できる。

論文

Current status of VEGA program and a preliminary test with cesium iodide

日高 昭秀; 中村 武彦; 工藤 保; 林田 烈*; 中村 仁一; 大友 隆; 上塚 寛

JAERI-Conf 2000-015, p.193 - 200, 2000/11

日本原子力研究所では、シビアアクシデント条件下の照射済燃料からの放射性物質の放出挙動を調べるため、VEGA計画を進めている。同計画では、これまでの類似実験では得られていなかった、3000$$^{circ}C$$の高温条件及び加圧雰囲気(1.0MPa)下における照射済燃料からの中・難揮発性FPや超ウラン元素の放出挙動を調べる予定である。特に、雰囲気圧力の影響を調べる試験は世界で初めてであり、本試験の最大の特徴と言える。第1回目のVEGA-1実験の前に、非放射性で揮発性のCsI粉末を装置内で蒸発させ、装置の基本性能を確認するための実験を行った。その結果、エアロゾルフィルターの捕集効率は約98%であること、設計通りにフィルターの下流側に到達するCsIエアロゾル量は微量であること、しかしながら、わずかに形成されたI$$_{2}$$ガスはフィルターを通過し、コンデンサー前の低温配管へ凝縮することを明らかにした。

論文

低圧下における水-蒸気二相流挙動に関する実験と解析

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 秋本 肇

日本機械学会流体工学部門講演会2000講演論文集 (CD-ROM), 4 Pages, 2000/09

核融合実験炉ITERで真空容器内に冷却材が侵入する事象(ICE事象)が起きた場合の水-蒸気二相流挙動やサプレッションタンクによる安全システムの妥当性を定量的に把握するために、著者らはITERの構成要素を約1/1600の縮尺で簡略モデル化したICE統合試験装置を製作した。本報はICE統合試験装置で得られた結果とTRAC-PF1コードによる検証計算の結果について述べる。TRAC-PF1は軽水炉の安全性評価を目的として開発された熱流動解析コードであり、ITER用安全性評価解析コートの1つとして利用されている。ICE統合試験装置を使って一連のICE事象模擬実験を行い、サプレッションタンク方式による圧力上昇抑制機構がITER安全システムとして有効であることを実験的に明らかにした。また、ICE事象時の真空容器内沸騰二相流挙動はTRAC-PF1コードを使って十分に予測できることがわかった。

論文

核融合炉真空容器内への水侵入に伴う沸騰二相流挙動

高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 秋本 肇

第37回日本伝熱シンポジウム講演論文集, p.703 - 704, 2000/05

国際熱核融合実験炉(ITER)で真空容器内冷却材侵入事象(ICE)が発生すると水の沸騰・蒸発に伴って圧力が急上昇して容器破損を引き起こすことが考えられるため、圧力上昇を抑制するための安全系としてサプレッションタンクシステムが検討されている。これは沸騰蒸気をサプレッションタンク内で凝縮させて系統内の圧力を低下させるシステムである。本研究ではサプレッションタンクシステムの有効性をICE統合試験装置を使って実験的に確認した。ICE統合試験装置はITERの構造を約1/2000で簡略模擬した試験装置で、プラズマチャンバー、真空容器、ダイバータ、サプレッションタンク及びリリーフ配管から構成される。また、TRAC-PF1コードを使って試験データ解析を行い、解析結果は試験結果を十分予測できることを確認した。

64 件中 1件目~20件目を表示